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計画で政府の規制回避へ

2007年10月24日 23:00

 産業界が地球温暖化防止に向けて、二酸化炭素(CO2)など温室効果ガス削減の自主行動計画の目標値を引き上げた。追加削減の規模は17業界で年間約1550万トンに上り、京都議定書の目標達成に必要な追加量の5~8割弱に相当する。産業界はなぜ、削減計画を上積みしたか。(経済部 福島徳)

 産業界が経済産業省の要請に応じてCO2排出量の追加削減策を発表したのは今月11日と17日に開かれた環境、経産両省の合同審議会の会合だった。

 11日の会合では、経産省が所管する化学業界(日本化学工業協会)や製紙業界(日本製紙連合会)など13業界が年間1300万トン弱の追加削減を発表。17日には電機・電子、自動車、百貨店、ドラッグストアの4業界が年260万トン弱の追加削減策を発表し、17業界合計で1550万トンの削減を打ち出した。

 合同会合では12月にまとめる目標達成計画にこれら産業界の追加削減策を盛り込む。

経産省が産業界に追加削減策を要請したのは、現行の削減水準では京都議定書で約束したCO2削減目標を達成できないとの危機感があった。

 京都議定書に基づく削減目標は、基準年となる1990年度(12億6100万トン)に対し、2008年度からの5年間で年間排出量を平均で6%削減するという内容だった。

 しかし、環境、経産両省が今年8月に示した見通しでは、国内のCO2排出量は2005年度実績で90年度比7.8%増と削減どころか逆に膨らんでおり、従来の削減努力が最大限の効果を発揮しても目標を1.5%(2000万トン)上回り、効果が不十分な場合には2.7%(3400万トン)上回ってしまうとの試算だった。

 このため、合同会合は中間報告で、各業界に対して「目標引き上げの促進」を盛り込み、これを受けて、経産省が産業界に対して追加削減を要請した。

 これまでの日本の産業界は「わが国の省エネ技術は世界最高水準にある」として、削減余力は少ないと主張してきた。その産業界がコスト増につながる追加削減に応じたのは、自主的な上積みを拒否すれば、政府による規制の導入につながりかねないとの判断があったからだ。

 政府が企業に温室効果ガスの排出枠を設定し、達成できなければ罰則を科すという「行政による経済統制」(日本経団連幹部)が導入される事態を恐れたためで、産業界が排出権取引の導入に反対するのも同様の理由からだ。

 このため、17業界が削減目標を上積みしたほか、省エネなど自助努力だけでは目標達成が困難となっている電力業界や鉄鋼業界も途上国から排出権購入を拡大することを表明。あくまでも“自主的”に計画を上積みして、政府による規制を回避したい考えだ。

                   ◇

 今回の追加削減によって、必要な追加削減量のうち、少なくとも半分程度をカバーできることになり、京都議定書の目標達成に向けて一歩前進したことは事実だ。

 ただ、産業界は排出量削減の優等生で、すでに基準年比で5%台の削減を達成しており、従来計画でも2010年度時点で8~9%の削減が見込まれている。むしろ問題なのはオフィス、家庭部門だ。オフィスは2010年度に基準年比約30%、家庭部門は同約15%増えると予想される。

 今後はこの両部門で、どうCO2削減を実現するかが焦点になる。とりわけ、強制的な削減が困難な家庭部門の行方が目標達成の成否を握ることになりそうだ。

(2007/10/24 産経)
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