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量産と両立目指す 温室効果ガス削減 北陸でも活発化

2007年11月29日 23:00

 北陸の企業が、温室効果ガスの削減に本腰を入れ始めた。来年度からの京都議定書の削減目標達成に危機感を抱く政府から産業界も一層の努力を要請されているためで、二酸化炭素(CO2)の排出量を抑えられる立地に工場を構えたり、環境負荷の少ない燃料に転換するなど、増産との両立を目指すメーカーもある。将来の拡大が予想される環境ビジネスを先取りする動きも出てきた。

 「最大の理由はCO2。物流のCO2が低減できる湾岸でやりたかった」。今月十九日、金沢港周辺で総額五十三億円をかけて新工場を建設すると発表したコマツの野路國夫社長は、進出理由として環境対応を挙げた。

 港湾に立地する工場なら、トラック輸送で温室効果ガスを排出することなく、船舶で部品や製品を輸出できる。環境が大型投資の行方を左右した象徴的な事例である。

 二〇〇八年度から日本は「九〇年度比マイナス6%」の削減目標の達成を求められる京都議定書の約束期間に入るが、達成は極めて厳しい状況。政府は産業界に一層の削減努力を要請している。

 小松精練(能美市)、セーレン(福井市)は環境省が主導する自主参加型の排出量取引制度に参加している。同制度は工場などから出るCO2の削減目標を定めた企業に対し、国が排出削減に必要な設備投資費用の三分の一を補助。目標に足りない分を「排出枠」として他の企業から購入することが認められている。

 小松精練は今年四月から白山市の美川工場と隣接する子会社のケイズテックのボイラー用燃料を重油から液化天然ガスに切り替え、年間八千トンのCO2排出量の削減を目指す。セーレンは今年八月に福井市の新田事業所の燃料を重油から都市ガスに転換し、年間四千トンの削減を見込む。

 両社とも現時点で排出枠の取引を手掛けていないが、将来はCO2の売買がビジネスとして拡大する可能性もあり、同制度への注目が高まっている。

 北陸電力は議定書が定める「クリーン開発メカニズム(CDM)」を活用し、排出権の購入を増やして対応する考え。

 CDMは先進国が途上国で排出削減事業を手掛けると、削減分に相当する排出権を取得できる仕組み。同社は途上国や中国で小型水力発電、風力発電などを設置する基金、事業に出資することで、計二百八十万トンの排出権を調達している。

 ただ、気掛かりな点もある。停止中の志賀原発の代わりにCO2の排出量が多い火力発電量を増やしたことだ。一キロワット時を発電する際のCO2排出量は、二〇〇五年度の〇・四〇キロに対し、原発が停止した〇六年度は〇・四五キロに上昇。〇七年度は原発の停止が続いた場合、〇・五八キロに達する見通しで、〇八―一二年度の平均で「九〇年度比20%低減」の社内目標の達成に影響を与える可能性もある。

 温室効果ガス削減の取り組みは金融業界にも広がっている。金沢信用金庫は十月から「きんしんエコロジー積金」をスタート。契約者にCO2削減のチェックシートを交付し、一般家庭にも環境活動を広げる取り組みだ。

 今月二十七日時点の同積金に伴う環境保全活動によって削減されたCO2は一万一千四百九十四キロに達した。これは八百二十一本の木が一年に吸収するCO2量に相当する。

 京都議定書の約束期間に入る来年度以降、行政からの要請や一般消費者の関心の高まりが予想され、企業にとって環境対応の重要性が増す。増産と環境とのバランスをいかに取るかが、企業発展の鍵となりそうだ。

(2007/11/29 北國)
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