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流通CO2削減に本腰 消費者参加型で波及効果

2008年05月31日 23:00

 ■「排出量」販売で自然エネ投資

 流通各社が地球温暖化防止に向けた二酸化炭素(CO2)の排出量削減に本腰を入れている。店舗の省エネ化や配送トラックへのエコカーの導入のほか、自然エネルギーへの投資に活用する「排出量」の販売や商品ごとの排出量表示に積極的だ。製造業に比べ遅れているオフィスや小売店など業務部門の削減を促進すると同時に、「消費者参加型」の取り組みによる環境意識が広がる波及効果が期待されている。(田村龍彦、飯塚隆志)

 「ドライブに出かけて排出したCO2を排出量の購入で相殺し温暖化防止に貢献できます」

 ローソンが4月に始めた「排出量」の販売が好調だ。自然エネルギー利用への投資で実現した削減分を自らの排出量と相殺する「カーボンオフセット」を活用。アルゼンチンの風力発電事業で生み出された1万トン分の排出量をローソンが購入。店頭の情報端末で小口に分けて消費者に販売し、購入費に充当する仕組み。

 価格は200キロで1050円、1トンが4500円。購入者には後日、証明書が送付され、購入した排出量は日本全体の削減分としてカウントされる。

 4月の販売開始から5月18日までにすでに約400トンを販売。20~30代の若い男性の購入が目立ち、ローソンでは「予想を上回る反応」として、販売量の拡大も検討している。7月にはメーカーと共同で排出量付炭酸飲料などの販売も始める計画だ。

 ローソンでは1店舗あたりのCO2排出量を12年度までに06年度比で10%削減する目標を策定。センサーで店内温度を測定し空調を自動制御する設備を12年までに全体の8割の約7000店に導入するなどの対策を進めている。

 コンビニではファミリーマートも、空調用と冷蔵用の室外機を一体化した省エネ設備を今年度中に現在の5割から6割の店舗に拡大する計画を打ち出している。

 ≪白熱電球の販売停止≫

 12年度に06年度比30%削減の目標を打ち出したイオンは、店舗の省エネ化などの自助努力に加え、一般家庭の削減を促すため、8月から消費電力の多い白熱電球のPB商品の販売を打ち切る。

 政府が打ち出した12年度までに白熱電球を廃止する目標を後押しするもので、省エネ効果が最大5倍の「電球型蛍光灯」のPB商品に切り替える。

 高島屋は5月下旬にメーカーからの派遣販売員も含め約5万人の従業員を対象に環境意識調査を実施した。従業員に日常生活から温暖化防止の取り組みを始めてもらう狙いだ。

 同社は今年度から12年度までに環境対策に約100億円を投じ空調や照明の省エネ化を進める方針で、「簡易包装などで消費者に協力を呼びかけるだけでなく、まず企業、従業員自身が環境保護に取り組む」と話す。

 京急百貨店は30日、世界環境デーの6月5日に使用する電力約5万キロワット時を風力発電による「グリーン電力」で賄うと発表した。毎年約100万円の協賛金を支払っている横浜市の風力発電事業からの割り当て分を充当する。

 植林事業への出資で取得した排出量を無償で付与したお中元商品も発売。「普段の買い物を通じて温暖化防止に参画できる仕組みをつくりたい」と意気込む。

 ≪店内設定温度2度上げ≫

 日本百貨店協会も30日、北海道・洞爺湖サミットが開幕する7月7日から1カ月間、全国の加盟266店の店内設定温度を通常の24度程度から2度上げると発表した。昨年夏に初めて5日間だけ温度を上げたが、アンケート調査で来店客の8割が賛同したことから期間を伸ばした。

 流通業界は消費者に最も近い存在でもあり、イオンの環境担当の土谷美津子執行役は「売り場にいてもお客さまが環境問題に熱心な企業を求めていると感じる。企業の発展と環境への配慮の両立が必要」と話す。

 環境意識を相乗的に高める消費者と流通企業が一体となった取り組みが今後も広がりそうだ。

                   ◇

 ■業務部門で排出量増加 自助努力に懸命

 流通各社がCO2削減に本腰を入れるのは、業務部門の排出量増加が背景にある。コンビニ業界に対しては、一部に「24時間営業の停止」を求める声も出ているだけに、自助努力に懸命だ。

 7月の北海道・洞爺湖サミット(主要国首脳会議)でも主要議題となる地球温暖化対策だが、日本にとって京都議定書の目標達成はぎりぎりの状況にある。政府は昨年、目標達成に向けてビルや住宅の省エネ性能向上促進などを打ち出すと同時に、業界にも削減目標の新規策定や目標上積みを求めている。

 日本全体の温室効果ガス排出量削減目標は、2010年度に90年度比6%減。しかし、06年度の速報値では90年度比で6・4%も増え、13億4100万トンに上っている。なかでも、大きく増加したのが、小売店やオフィスビルなどの業務部門で、41・7%増の2億3300万トンとなった。

 これに対し、工場などの産業部門は、日本経団連主導で業界ごとに自主行動計画を策定し排出削減に取り組んできた結果、5・6%減の4億5500万トンなり、業務部門の遅れが目立っている。

 このため、流通業界なども目標引き上げなどで協力。スーパーの業界段階である日本チェーンストア協会は96年度比2%減の目標を4%減に引き上げたほか、コンビニの日本フランチャイズチェーン協会は90年度比20%減から23%減に、日本百貨店協会も同6%減から7%減に変更した。

 政府はこれらの追加対策で約3700万トンの削減が見込めると試算している。

(2008/05/31 FujiSankei Business i.)
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